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水に学ぶ生き方

皆様、本年も何卒よろしくお願い申し上げます。

お正月休みに、久しぶりに本多先生の著書を手に

取りました。

明治から昭和にかけて活躍された本多静六博士は、

日本の林学の創始者と呼ばれている方で、晩年は、

東京帝国大学の名誉教授もお務めになり、多くの

実績を残さています。

「1日必ず1ページ分以上の文章を書く」

と自らに課して長年にわたり実践を重ね、

その結果が、370冊余りの著書となって

いることなども博士の有名なエピソードです。

『如水生』という“匿名”を好んで使われた

本多博士ですが、今回読み終えた本の最終章にも

「水から学ぶ教訓」が記されていました。

「水流はそのはじめには山々の葉末の露を集め、

落葉の下を潜りつつ、常に息まず焦らず怠らず

活動して、順次その勢力を増し、ようやく独立

した谷川となるように、自分もはじめはいかに

些細な仕事にもたゆまず怠らず勉強し、いかなる

圧制困苦にも耐え忍んで、独立の域に進まなければ

ならない。」

書中に出てくる博士の言葉ですが、

水流のように世に処すことこそ最上の

生き方だと博士は考えられていたようです。

水の流れから学ぶことは

沢山あります。

清濁併せのむ。

弱い杭があれば、引き抜き、流す。

抜けない杭があれば、こだわらず流れ回って進む。

流れ回ることもできない障害物に

行き当たった時は、しばらく止まって

水勢を集め蓄えて、一気に乗り越す。

昼夜流れて休まない。

落葉の下を行く苔清水から滔々たる大河になるまでの

水の流れが、生きていく上での教訓となり、

成功の指南となるという趣旨の博士の言葉が、

あらためて心に響きました。

「川の流れは、いかなる場合にも逆流しない。」

自然の摂理を忘れることなく、今年も、一歩、

また一歩と、歩んでまいります。

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