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「個の融ける世界」を描く達人

先日、お世話になっている花岡先生からお電話を頂戴した際に「HP(川を愛する会)の写真は梓川ですよね。」と教えていただきました。

 花岡哲象先生は、長野県岡谷市にて、自然を題材に絹本一筋に描かれている日本画家です。

水の仕事をきっかけに、お目にかかることができた花岡先生ですが、ある日のギャラリートークでのお話がとても印象深く、心に残っています。

先生のアトリエ「澄神洞」からは、美しい諏訪湖が望めるのですが、毎朝、湖面を眺めるのが楽しみの一つだそうです。

「時折、朝日を浴びた湖面がキラキラと輝きます。一瞬、一瞬の輝き。湖面に波頭が現われ、照らされるのです。無数の波頭が輝いては、湖面に帰ります。一瞬輝く波頭、いつも湖面と繋がっている波頭、その一瞬の輝きが、あらゆる生命のようであり、湖面が宇宙のようにも思えます。『湖水と常に繋がりながら、一瞬輝く波頭。』私たちも、他の波との違いなど気にせずに、ただ、輝けばいいのではないでしょうか。」

(花岡先生)

描く際には、対象物と自分を融け合わせるという花岡先生ならではのお話と感じつつ、

「達人の域に入ると、同じ景色も違って観えるんだろうな~。」と思わずにはいられませんでした。

ところで、冒頭の写真の件ですが、何度も訪れたことのある梓川にも関わらず、ずばりのロケーションに行ったことがないからなのでしょうか、まったく気づいていませんでした。(^^;)

「観たことのある風景ですよ。」に続く、先生の上高地の魅力談をお聞きしていると、「また行きたいな~。」の気持ちがとっても大きくなりました。

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